♪ 上原(うぃばる)ぬでんさ 昔(むかすぃ)からぬでんさ 我心(ばんくくる)いさば 聞(しぃ)きゆ給(た)ぼり デンサー ♪ 島持(しぃまむ)つぃどぅ 家持(やむ)つぃ 舟乗(ふにぬ)りどぅゆぬむでん 舟頭舟子親子揃(しどぅふなぐうや ふぁす)らにばならぬ デンサー ♪ 親子(うやふぁ)かいしゃ 子(ふぁ)から 兄弟(きょうだい)かいしゃ 弟(うとどぅ)から 家庭持(きぃないむ)つぃかいしゃ 嫁(ゆみ)ぬ子(ふぁ)から デンサー ♪ 人(ふぃとぅ)ぬ 風体(ふうどぅ)やかなさねぬ 肝心(きぃむぐくる)どぅかさなる 肝心良持(きぃむぐくるゆむ)つぁ ばどぅ世間(しきん)や 渡(わた)らり デンサー ♪ (これは西表島上原に昔から伝わる 「デンサー節」(教訓歌)である。 私の心をこれに乗せて歌いますので 聞いてください。 島や村を治めることと家族を持つこ とは船を操ることと同じだ。 そして船頭も乗員も親子も心を揃え なければならない。 親子の愛の美しさは、 子どもから進んで貢献することから 生まれる。 兄弟愛も弟から。 家庭でも嫁の方から。 人の体の大小という見かけではなく 精神、 心のもち方によって愛されるのであ る。 心を正しく持って世の中を渡らねば ならない。)