目隠しを解いて たまの薄灯かり 辿って早く来て 獣が眠るうちに 躊躇いに幾つもの 月を見送った 足枷を壊すなら 走れる今のうちに 十六夜 掴まれ引きずられないように 長い髪は、切り落とし 川渡りを恐れる? 傷がしみるのも 冷たく足を取られ溺れるのも 怖いかい? その身を浸せばほんの一瞬の痛み 過ぎれば楽になる 君だけの道がひらくよ 飛び込んだ水の中 膝が笑う 震えが止まらないでしょう だけどそれはほんの一瞬のこと 逃げることは悪いことではない さあ今だ、かけてゆけ 十六夜 両手に自由は抱えれない 溶け込む情は価値もない 十六夜 振り返れば最期 追い風のまま行け