現状にこの手はすくんでしまって ヒビ入った殼の中で小さくなった アスファルトを黒く染める雫 それぞれの枠の中で僕ら 無数の始まりと終わりを感じてた 空の向こう側 次の場所を知っても また見えない振りした もう君は行ってしまうの? まだ夕立は上がって いないというのに でも僕は待ってしまうよ 次の風が雲をさらって 夕闇がこの街を赤く染めるまで 〈♪〉 いつの間にか体は大きくなって 気が付けば殼の中 抜け出せなくなった 煙を吐く思考の歯車は 直にこの雨音に飲まれて 悲しくギシギシと 音を立てているだけ 雨が上がったら この場所にサヨナラして 果てまで行けるのに あぁ 君も行ってしまうの? まだ風は雲をさらって いないというのに ただ風が去ってしまう度 僕の心は宙を舞って 涙がこぼれ落ちてしまうんだけれど 〈♪〉 ねぇみんな行ってしまうの? まだ夕立は上がって いないというのに でも僕は知ってしまうよ 今僕が歩き出さなきゃ いつまで待ったって どんなに降ったって 夕立は上がって くれないんだってこと