俺は吸血鬼さ いつから生きているのかすら忘れた 血を吸ったら吸った分だけ 長く生きれるのさ だけど人間が好きだから ネズミや野良犬の血で凌いで 夜の世界に紛れて遊んでるのさ 俺は吸血鬼さ 気まぐれで出来たこの街は心地いい 誰も彼も眠らない街 まるで俺のようだ ボッタクリのバーを経営して 俺は生計を立てている 人間の仲間も出来たんだ 何度腹を満たしても金を稼いでも 何も気持ち良くない ああなぜなんだ? 血も吸った酒も浴びるほど 飲んでいるのに 腹を満たしたり金を稼いだり それの繰り返し ああここらで潮時なんだろうか 吸血鬼の生は 俺は吸血鬼さ こうなりゃ一念発起だ 全て捨てて新たな夜を 踊ってやるのさ ある日出会った君のことが すっかり頭から離れない なんだか頭がぼーっとするんだ ウブな眼 細い体の 首筋が血脈が俺の名前を呼んでる 何度腹を満たしても金を稼いでも 君を思い出す ああ血を吸いたい君の喉元に かぶりついてむしゃぶりつくしたい 腹が火照ってヨダレが伝って ああそうだ俺は怪物だった 吸血鬼と言う名の いつも行く居酒屋の カウンター席に君はいる 自然に隣に座って 適当な酒を注文して 君は綺麗だ水々しい首元が ああ ヤバイ ヤバイ ヤバイ 今だ 今だ 今だかぶりつけ お嬢さん一人かい? ちょっとこっちは見ないでくれ 醜いんだ なぜか君にはばれたくないんだ 欲望丸出しに 牙の生えた俺を 横目に見た君はただ笑った 腹が火照って喉が乾いて 君がキスをする ああ味がする匂いが する君を体全部で求めている 阿鼻叫喚の店内で ただ俺と君だけが笑っていた ああそうか君も怪物だった 吸血鬼と言う名の