海辺の坂のある町で 二人ある日出会った あなたは珈琲店の窓辺の陽だまりで 静かに海をみてた それから高台に登り 船の汽笛を聴いた あなたがいつかひとりで遠くへ行っ てしまう その時そんな気がした びいどろ細工の指輪は 壊れ易いと分かっていても 好きなものは好きと思いたかった 今日の喜びと明日の悲しみを比べて 選びなおす程に 利口にだけはなり たくなかった そうして坂のある町で あなたを愛し始めた 青空 坂の上の雲 あなたの好きな風景 あなたがこの町を出て行くと決めた 日は 季節の雨が降ってた 必ず迎えに来るから あなたのそんな言葉 嘘ではないけど決して本当でもない と その時そんな気がした びいどろ細工の知恵の輪を はずす時みたいなまなざしで あなた私をみつめてた 今日の悲しみと明日の希望をすりか えて 笑ってあげられる程 いつか利口に なってしまってた 青空 坂の上の雲 独りで海をみてる