此の新時代に於いて 感覚が麻痺しつつある 指先による会合は 実に気軽で心地の良い 居場所となった 寧ろこうした現実を 私は患ってしまったのだ 抜けた白い羽 乾く根元 老けた黒い髪 濡れる毛先 露骨な対 しけたツラしてる 鏡の中 避けたムダにも 命はあった 無骨な悔い 温かな感情を表した根拠は在った 幻想の中深く逃走 只速く 瞑想の奥深く迷走 煩悩 簡単に巻き戻る言動 踊る文字の丘 不明の性/姓 驕る顔の他 無名の芸 特段気に留めることは なかったものの 置かれている ステータスを認識しつつ 立ちたい位置というものを 見つめ直した その結果、ひとつの解が訪れた 私にとっての虚しさは 晴れたのだった 奔走の中開く激情 只熱く 暴走の奥深く劣情 沸々と湧き上がった 勢いに任せた安い芝居で 坂を駆け上がった 目の前に広がるだけの景色は 酷く美麗だった (交わす言葉と 流れる線の 間を歩いていたいの) (濁す答えや 合わせる術も 意図せず動いていたいの)