うららかな日差しの中 うとうとと舟をこぐ さくら舞い散る縁側にて いまだ暁おぼえず いつの間に手を引かれ 住む館より出でて 冒険気分のやぶ小道 たまには悪くない 「扱いにくさもまた魅力」 「自分で言っちゃ世話ないな」 明日もいい天気を願はし 一日は暮れ日は沈み 瞳に映るはおぼろ月 げに美しき風景に 安らいで語り合う 静かに流るせせらぎに 重なるかわずの能天気 来し方行く末案じても よしなしごとであれ 徒然なるままに あたたかな陽炎と うぐいすの鳴き声に 乗せて口ずさむ鼻歌を 地平かすむ夕暮れ 時たまに手合わせを ついつい夢中になりて 今のは待ったでもう一度 案外負けず嫌い 「全然たいしたことないな」 「一勝一敗互角だろう?」 笑顔でまた勝負を約束 一日は暮れ腹は減り 欲張る両手によもぎ餅 行儀が悪いと叱り受け 居住まいを正される 雲間に覗く宵の空 響くは宴の賑やかし 皆で集いし夕餉なら 楽しき席であれ 春の夜いとをかし 一日は暮れ日は沈み 瞳に映るはおぼろ月 げに美しき風景に 安らいで語り合う 静かに流るせせらぎに 重なるかわずの能天気 来し方行く末案じても よしなしごとであれ 心に 日々を記しましょう