洒落男

歌詞

一、俺は村中で一番 モボだと云われた男 己惚(うぬぼ)れのぼせて得意顔 東京は銀座へと来た 二、そもそも その時のスタイル 青シャツに真赤なネクタイ 山高シャッポにロイド眼鏡 ダブダブなセラーのズボン 三、吾輩の見染めた彼女 黒い瞳でポップヘアー 背は低いが肉体美 おまけに足までが太い 四、馴れ染めのはじめはカフェー この家はあたしの店よ カクテルにウヰスキー どちらにしましょう 遠慮するなんて 水臭(みずくさ)いわ 五、云われるまヽに一杯 笑顔につられてもう一杯 彼女もホンノリ桜色 エッヘッヘしめたぞもう一杯 六、君は知ってるか僕の 親父は地主で村長 村長は金持ちで倅せがれの僕は 独身で未(いま)だに一人 七、アラマアそれは素敵 名誉とお金があるなら たとえ男はまづくても 妄(あたし)は 貴郎(あなた)が好きよ 八、オオいとしのものよ 俺の体はふるえる お前とならば何処(どこ)までも 死んでも離れはせぬ 九、夢かうつつか其の時 飛び込んだ女の亭主 物も云わずに拳固(げんこ)の嵐 撲(なぐ)られて吾輩は気絶 十、財布(さいふ)も 時計も奪(と)られ 大事な女は居ない 怖い所は東京の銀座 泣くに泣かれぬモボー