朝礼の声に合わせてうなずく首 疑問は喉の奥で息止めたまま 配られた使命感という名の首輪 光るのは未来じゃなく監視の目 褒められた日より 怒られなかった 日が嬉しい それを 「やりがい」って 呼ぶようになった 壊れるまで働けることが誇りで 痛みを感じないことが忠誠で 自由より従順が似合うように 心を丸めて差し出して 「あなたのために」と自然に言えて それを善いことだと信じていて 檻の中から手を挙げて笑う これが会社に飼われた忠誠心 帰り道でも頭の中は会社の地図 家にいるのに勤務中みたいだ 夢の中でも上司が出てきて笑う それを「責任感」って言い聞かせる 休む勇気より 頑張る義務が勝って 壊れるまで黙って走る それが「大人」だと教えられた 幸せの定義まで渡されて 喜び方まで管理されて 拍手のタイミングまで揃えられて それでも胸を張っている 必要とされている幻を抱きしめて 見放される未来を怖がって 逃げ道を自分でふさいでしまう これが逃げられない忠誠心 もし本当の自由が目の前に来ても きっと戸惑ってしまうんだろう 長く繋がれすぎた鎖は 外れた瞬間 足を絡める 守られてると信じながら縛られて 選んでるつもりで選ばされて それでも笑って胸を張る 「ここが居場所だ」と言い聞かせて 誓いの言葉が呪文になって 今日も喉を通っていく 抜け出す勇気より残留の安心 これがブラック社員の忠誠心
