煙草の火が、まるで祝祭で 誰かの側で静かに灰になれたら 完璧なミス、それが僕らだ 綴りを間違えた文字で在る ⸻ 昨日か、それとも明日か 何処かで額縁に飾らなくちゃ 歯軋りしたら、空気が甘くなって 誰かが夢を吐き出したらしい 錆びた観覧車の上で どうでもいい未来にピースして 愛の定義を殴り合う 正確さよりも継続の誤差でしょ? 太陽を見ると君の傷を想い出す 眩しくて僕は目を閉じる ⸻ カラカラ鳴るのは鼓動か小銭か 壊れる予定のガラス細工 粉々になる音を、未来を読んで それでも触れてしまう ⸻ 自販機の光に 虫のように惹かれ 君はペットボトルを転がして 「この街、 全部ビデオテープみたい」 時間のすべてが 欠席届みたいに白かった 猫がキャップを転がす午後 クロワッサンの匂いが 空洞を埋める これは続きじゃなく痕跡 甘い空気だけが時間に混ざっていく ⸻ 思い出す 君の言葉 ——永遠は退屈だけど、 私たちは美しい。
