薄明の中に自我を覚醒 夢か現か 虚か実か 確定されない彼我の光景 林立するビルを掠めて 軌道はその高度を増す 密やかなPath しなやかにPass 緩やかな加速で動き出す 描き出す日の出から開けるパノラマ 運河に沿う海岸通り 行くも止まるも定刻通りに 組み上げられたDiagram 埠頭に映る巨大な影絵 無聊を託つGantry crane 高架が織り成すCurve アールが描く曲線美 Touch the rainbow 螺旋を巡る Cross the rainbow 速度を上げて Beyond the rainbow 虹の先に 街が沈んでゆく 澱んだ海の上を 浮かぶように過ぎ往く鳥 訳もなくひたすらに ただ道を辿るだけ こんなにも遠くまで 届くIllumination 赤、青、紫の順で 日ごと夜景に灯を点す 尖塔に幽閉された幽霊は 今日も下界を眺めてる 地を這う鳥の視界を奪い 変わり果てた街並みを 沈んでオブジェと化す 海から生える逆三角形 あらゆる富と野望を集め 崩れ壊れた市場跡 延伸する機運は失われ 転進する他に途はない 曲がりかけた軌道は虚しく 断面を晒している View the island 泡沫の島 View the city 水上の楼閣 View everything やがて海に還る そのすべてを 意味を失っても 意思は在り続ける それは動いている 誰もいないのに 燻んだ街の上を 滑るように漂う鳥 当て所なくいたずらに ただ風を運ぶだけ いつか朽ちることさえ 知らぬままに ひとり軌道を往く その瞳に何を臨む 飛べない鳥のランドスケープ