夜に読みたくなるような本には 何か魔力のようなものがあって ひきつけたまま 眠らせようとしない 夜に考えたくなるようなことには 何が特別な力があって きっとそうなると 信じこませる 夜に想う 朝のきらめきを 朝に想う 昼ののどけさを 昼に想う 夜に物思いを そしてまた夜に想う 夜に歩きたくなるような道には どこからか光がさしこんで 少し前を 照らし出してくれる 夜に想いたくなるような人には いつからか覚えがなくとも もうすでに 巻き込まれている 夜に想う 朝のきらめきを 朝に想う 昼ののどけさを 昼に想う 夜の物思いを そしてまた夜に想う