一生残るだろうなこの傷は でも昨日と同じように 自転車を漕いで 信号で止まって 太陽に目を伏せる 不条理の一つも 知らないふりして 一生残るだろうなこの傷は でも昨日と同じように汗を拭い 安いパンを買って 見合わぬ時給で稼ぐ 不条理の一つも 知らないふりして 響かない 響かないよ 私の目も 君の目も 鱗の空も 濁ってしまって 黒をグレーだと言う 不条理の一つも 知らないふりして こわばる肩を撫でながら 私はどこへも向かえない 思い出せないことも 増えていくけど この傷は消えない 時間の川はよく流れるね 思うようには進めないけど 流された果てで昨日のように 自転車を漕ぐ 言葉にならないこころは 引き出さないでいたいよ あなたの気持ちが誰よりも わかるのは思い過ごし 響かない 響かないよ 私の目も 君の目も 鱗の空も 濁ってしまって 黒をグレーだと言う 不条理の一つも 知らないふりして