僕の道にもし色があるのなら きっと深い黒を示すのだろう くすんだ 色たち 泣きながら ひとつずつ 取り出して きれいに洗って並べた おおきな 画用紙 広げては 絵を描き続けていた もっと多くの色を求めて 気がつけば ふと窓の外 光が差してた 僕はほんの少し迷い それに手を伸ばした その日、僕は世界に恋をした。 そらを切り抜き うみを象り 君を閉じ込めた きれいにできたはずなのに なぜ君はそんな瞳で僕を見るの? おんなじ色した みんなのレッテルがこわかった 膝を抱え目を塞いだ この手には大きすぎた 絵を握りしめて 笑いかけてくれる場所を、 世界(きみ)を探していた その日、僕は世界を裏切った。 この地を焼き 空を汚し 君を閉じ込めた 僕にはゆるせないものがあって 孤独もまた、 そのうちのひとつだった 僕を呼ぶ声がするんだ どこからかはわからないけど 光を見ると泣きそうになるんだ なぜだかわからないけど 僕は世界に恋をした。 ひとつでいい 小さくていい この手に世界(ひかり)がほしい 幾億の星を覆うのは 悲しいほどに漆黒の道 すべてが白に染まってゆき 抜けるような青空が現れた 閉じかけた目に映ったそれは 確かに僕が描いたジオラマ