わたしは、あの遮断機を まばたきしないで、何秒間 見つめていられるかなんて そんなこと何回やっただろうか さびしいときには そうするんだって先生が 教えてくれたのかな 先生っていうのは 死んだ私のともだちで 先生は私を見つめ、それから ガタンと椅子を倒して去った わたしは今でも 先生のことを思うと あの後ろ姿は、あのまま 誰にも呼び返されないまま 過去に遠ざかり、彼方でふっと はじけてしまったのだと 思えてくる さびしいときには まばたきしないで遮断機を みつめていられるか そんなこと繰り返してみる