砂ほこりが舞い踊り かげろうがゆらめき立ち上がり とげ持つ草花が咲きほこり さえずる色とりどりの小鳥 砂漠の中の泉のほとり 戦士たちに束の間のゆとり 弱者たちは常に口ごもり 獣たちが去るまで居残り 水たまりに群がり 飲み干したほんのわずかばかり 天敵がそばを通りがかり 踏み込まれた最後の縄張り 涙飲み神頼み 背後に廻るなり飛びかかり 肉むさほり骨になるばかり ここいらじゃよくある物語 川の流れのようにしなやか 雲の流れのように気まぐれ 時の流れのようにおだやか 眠り続ける記憶をさぐれ 川の流れのようにしなやか 雲の流れのように気まぐれ 時の流れのようにおだやか 眠り続ける記憶をさぐれ 飢えたケダモノたちが バッコする大地 潤すメスたちが流す赤い血 ここじゃ種残したもん勝ち 種の保存だけが唯一の価値 営み照らす月の満ち欠け 神の規則まるで時計仕掛け 丑三つ時草木も眠たげ オスとメスとがサカリだす宴 響く声は切なげ その染色体を子孫たちにつなげ 神が始めた伝言ゲーム たどりますかすべての根源 ママの腹から野に放たれた 子供たち生き延びるのは誰だ これから暮らす残酷な荒野 元気でね私の坊や 川の流れのようにしなやか 雲の流れのように気まぐれ 時の流れのようにおだやか 眠り続ける記憶をさぐれ 川の流れのようにしなやか 雲の流れのように気まぐれ 時の流れのようにおだやか 眠り続ける記憶をさぐれ