逆上がりが出来なくて不貞腐れた 見覚えのある子供に話しかける これから起こることは 全部知っているよ 悪い事は言わないから 僕の話を よく聞いて 「絶対やればできる」と 吹き込まれて 君はこのあと嫌々 鉄棒を握る どうせ無理だと諦めて 投げやりに地面を蹴って でもその一回で 君は出来るようになるんだ どう? 信じてくれたかな 信じてくれなくてもいいから 大事な話なんだよ 笑って生きてたいでしょう? スーパーヒーローも英雄も 確かにいて 絶対間違えない正しさが あると信じてるんだろ どうか僕を叱っておくれよ その心で こんな奴のこと 君なら絶対 許さないよな 冗談で傷つけた あの子とはもう 仲直りが出来たから大丈夫だよ 一年後の夏の日には どうか外へは出ないでね その間にクロが 天国へ行ってしまうから ああ 沢山傷付いて 正解が分からなくなっても 人の言いなりになることを 優しさだと思わないで これから何回も何回も 涙流して その度人が怖くなったんだ 朝がやってくることも どうか僕を叱っておくれよ その瞳で こんな奴のこと 君なら絶対 がっかりするよな 僕が今まで味わった 沢山の悲しみを これから君はその体で 受け止めるんだ 誰も信じられなくなるでしょう 消えたいと何度も思うでしょう こんな命に意味など無いと 生きるだけ無駄だと 思ってしまうでしょう でも大丈夫 君は大丈夫 だってほら 見てよほら 今も生きてるから スーパーヒーローも英雄も 居ないけれど 何回間違えても大丈夫 きっと生きていけるから どうか僕を叱っておくれよ その心で こんな奴の言うことは 全部余計なお世話だな 「きっと僕は大丈夫だ」と そう言って