名前を捨てたら初めて見えたの 木蓮が散って濁ってしまった 巻き戻したいといつからか忘れた 白から茶色にそれでも美しい 合図を待っている 呼吸を止めている あいつを待っている ゆるやかなカーブで 選んだものから縛られてる それでも続く 営みの果てで会えたときは 髪に触れて ほろ苦く甘い優しい嘘つき 旅に出た訳は誰にも言わずに 海図を描いている 遠くを睨んでいる あいつを探している いつか見た景色で 失くしたものなら数え切れぬ それでも泳ぐ 飛び込んだ先で届いたなら 頬を撫でて 選んだものから縛られてる それでも続く 営みの果てで会えたときは 髪に触れて