いつか知らない間に それは僕の 一部になった 痩せた身体のおく 絞り出した 心の絵の具 汚れた自画像 何度も直す 色の数だけ 黒くなる世界 何かが 壊れはじめている 気がして 走り出した 雲ひとつないこの空は 鮮やかで 泣かせてもくれない 夢から覚めてもまだ 夢をみた 現実はどこだ オブジェのような 空が 僕は嫌い 割れた鏡のなか 歪んだ目が 覗き込んだ 足りない絵の具はどこ? この空虚を 埋める色彩 何かに怯え 手にしたものは 温かくなく 寒くもなくて 得体の 知れないひらめきを 求めて 塗りつぶした 額縁のような街は 無機質で 気付いてもくれない 色褪せないものなんて あるわけない 真実はどこだ 手のひらに書いた 未来 握りしめて 雲ひとつないこの空は 鮮やかで 泣かせてもくれない 夢から覚めてもまだ 夢をみた 現実はどこだ 創造は いつも いつも 僕を嫌う