あの人を京都の街で 見かけたと教えられた 何故かしら 言葉にごらせ話すのは わけがあるのでしょう たぶん誰かと一緒に 河原町やら 木屋町を歩く姿が忍ばれて つらい恋です しょうがない あなた追いかけ京都にひとり 街も華やぐ祭りの夜です 四条大橋たたづむ私 見知らぬ人に声かけられて 揺れる女心が悲しいの あの人が金沢の街を ひとりきり歩いていたと 何故かしら古い都の陰背負い 肩を落としていたと云う あなたを探し続けるわけは 聞いておきたい事がある ただそれだけのはずなのに ひとりと聞いて心が騒ぐ あなた追いかけ金沢にひとり 夏の夜風に身をさらされて 犀の流れを見つめる私 返らぬ人と知っていても さまよう女心がくやしいの あなた追いかけ京都から金沢 悲しい女のひとり旅です 夜汽車の窓を流れる景色は 二度と帰らぬ想い出か せつない女心をわかってほしい