りんごの皮をあげるから わたしを齧らないでよね 寂しさもしい舞踏会 チュ チュ チュー ネズミさんたち こんなみすぼらしい掃除婦の前に 魔法使いが現れて 今からわたし主人公? なの? もう 変な乗り物走らせて ほら でかいお城が見えてきた 「誰が王子に似合いかな?」 なに?これ! ガラスの靴も脱げたけど 踵が擦れてしょうがない よいと言わねどちょうどよい チュ チュ チュー 地下の暮らし そんなみすぼらしい掃除婦見つけて 魔法使って飾り付け みんなが望む主人公なの? そう 誰にも真似できない速さで 無数のりんご剥いてゆく わたしが王子に似合いでしょ 当然! わたしはそうね、しがない掃除婦 結ばれないなら このまま帰ろう 暗い寝床へ ただ……