長回しの一本の 映画のようなつもりで 日々を生きる 私は一生子役のような面持ちで ワンマンカルトに縋っている 例えば非通知の着信は 出ない主義でさ 対話を遠ざけてしまったわ いつの日にか 近すぎて聞き飽きてさえいたのに あなたの話し声も 忘れてしまった 賞荒らしのいつかの映画のような ストーリーは 私のじゃない 昔話が 痛みに裏打ちされていたことも 私ちっとも気付かなかった あなたは割られるのを 今か今かと待つ貯金箱ね 念仏みたいな話でも聞かせて いつの日にか 近すぎて聞き飽きてさえいたのに あなたの話し声も 忘れてしまった 一生子役のような面持ちで
