枕の上には笑えないことばかりで 小さな植木とあの狭い部屋を借りた あげつらう割には 踊れない馬鹿ばかりで シニカルな目線をくれよ 君は急ぎ出して 色んなことを知って 黄ばんだ夜をそっと離れて 俺は駄目になって 白んだ窓を割って 未完の本をずっと売れないで 浸れないふざけた思い出を 確かめては 桜の脛にはあどけない死相が咲いた 皮肉屋を気取った無価値な御伽話が 何かを 宥めるようにまだここにあったんだ 君は振り返って次第に前を向いて 死なない方を取って歩いた 俺は今になって愚鈍に息を呑んで 途端に何か全部虚ろになって 誰もいなくなってしまったのは 俺の所為か? 見ないでいたものだけがここにあっ て 誰かに聞こえないか試したってもう 意味もないか 胡乱な目をした俺はまるで 去勢されたみたいで