空に咲いた泡の花を 見上げたまま泳ぐ魚 あてもなくただひたすら 波に呑まれ尾を揺らした 時に僕は身を任せた 流れのまま泳ぐ魚 世界中でただひとつ そばにあった僕の居場所 ただただ委ねたその身体 いっそ波に呑まれ消えてしまえたら ただただ僕は泳ぎ続けた 夜の闇に怯えながら 時に僕は身を隠した 流れの中立ち止まった 世界中でただ独り 取り残された気がしていた ただただ委ねたその身体 いつも誰かの創る波に揺られて ただただ僕は泳ぎ続けた 朝の光を追いかけたまま ただただ僕は泳ぎ続けた 白い光の中導かれたまま ただただ波は教えてくれた 決して僕は独りじゃないと 空に咲いた泡の花を 見上げたまま泳ぐ魚 波はいつもこの背中を 照らしている水鏡に