そうじゃなかったじゃん 20歳のころ出会ったあんたと夢を 語った 若者らしい恥ずかし気もない壮大な 夢 歌うのが好きなの 大きな舞台で歌いたいの あんたの歌声流れる街角 想像してた とはいえ厳しい現実の世界 一緒に飲んでた仲間が お先にでっかい舞台に 羽ばたいていった 毎年行ってたフェスにもなかなか 行かなくなって 夢を売ってはお酒を買って楽しく 過ごした そうじゃなかったじゃん あんまり会わなくなって3年 風のうわさで 芸能事務所もやめてるらしいと 聞いて気になった 久々にみるSNSでのあんたの姿 おそろいのタトゥー 男と並んでこっち睨んでた 幸せならいいけれど 幸せならいいけれど 「私、元からこうでした」って 昔の自分殺すのやめろよ そうじゃなかったじゃん 「私はまっすぐ歩いてきた」って 20歳のあんたの目を見て言ってよ “音楽”の2文字 プロフィールから消したあんたが 夢の呪いから解放されて 羨ましくもある なのにどうしてそんなに怯えた 目をしてるんだ? 今度は 消せないタトゥーに 呪われてるだけなのか? そうじゃなかったじゃん