風のない夜更けにも ひとりぼっちの海は寒い あのひとがくれた夏 波の形のear-ring はずした 瞳を閉じれば聴こえてくる すぐ背後(うしろ)に優しい声 「もう駄目なの?」 あの時訊かなきゃ良かった 眼差しが曇るそれが答え 「ねぇ嘘でしょ?」 背伸びをしすぎたことも はじめての全部愛のせいなのに。 俯向けば淋しげな 爪先あたり波が洗う 始まりと終わりとが こんなに違う季節 知らない 哀しいけどあのひとには 夏かぎりのAccessory 「もう駄目なの?」 あの時訊かなきゃ戯びで 現在(いま)でも会ってくれたかしら 「じゃぁ行くわね」 冷たく別れたそんな痩せ我慢も あなただけが知らないで。 「もう駄目なの?」 あの時訊かなきゃ良かった 眼差しが曇るそれが答え 「ねぇ嘘でしょ?」 背伸びをしすぎたことも はじめての全部愛のせいなのに。