やらかい手にぎって もう少しで春 肌身がこすれて 乾いてる 思い出せなくても 覆い隠して ふたつが一人に さらけだせ 水たまりを踏んで 愛するところへ 向かって いとしかった 灰の及ばぬ方へ あと腐れのないように さよならしよう 敢えなく捨てた 選択を これから覚えていて 曇ったガラスなど 本当の形は見えない やっとこんなに蟠った 雪がゆっくりほどけて 肩がふっと 浮かぶように 古い往来は さして大切じゃなくなって 易しく枯れてく さらけだせ 水たまりを踏んで 愛するところへ 向かって いとしかった 灰の及ばぬ方へ あと腐れのないように さよならしよう