月の光り方は ああ幾度の愚者を引き寄せ 凪いだ杜の横に 黄昏れた硝子は佇み 旱の灯に 幽かな履歴は遺り続け 悪戯に光り出す 鏡は割れていました その藍に触れるのなら 消えて無くなり 半分を上がる 素振りを見せつける あしたのことはしらないけど たくさんのほたるはみえるんだ かくれおに みつけられた あしたもはれるかな 石榴の落ち方は ああ幾度の愚者を欺き 揺らぐ海の傍に 見慣れた標識は佇み 安易な信号は ただひたむきな反芻作業 悪戯に覗き込む 一人の愚者が来ました その仕草に魅かれたら 戻れなくなり 夜になると青白く光るのだ 手で小突き 足で嬲り 口で貶してみました 無色透明の水銀が 数多の命を融かすのです あしたのことはしらないけど たくさんのほたるはみえるんだ かくれおに みつけられた あしたもはれるかな あしたのことはしらないけど たくさんのほたるはみえるんだ かくれおに みつけられた あしたもはれるかな