弛れた盛り場を横目に過ぎった 拉げたトタンに夜露が絡まった 僕らの狭くて愉快な世界じゃ 涙の理由すら碌に話せないままで 蛇口を捻れば水が出る 手塩にかければ花が咲く 均された道を歩けば何から何まで 上手くいく? I LOVE YOU 猫は見下げた僕を笑ってる 日陰を歩いて 時に拱いて 綺麗に磨かれた林檎渡して 嫌になる 猫も杓子も僕を笑ってる 仲間かつ敵かつ赤の他人なら血も 涙もない手すら辞さないの 世にありふれた外連味の主題歌? 誰の浮き名かは与り知らんが 芥を見る目で全てを測っちゃ バイアスだらけで感心しないな なぁ坊や アブラカタブラ 鎖帷子 反吐すら吐けなくなっちゃうわ! I BEG YOU 猫は貸す手を余し笑ってる 日向に芽吹いて それに傅いて 自壊するノイズに耳を塞いで 最悪 猫は鈴を光らせ笑ってる 独りかつ群れかつ 誰でもないならこれそれあれどれ 意味を成さないの 篠突く雨の中 朝靄の駅の中 君の歩かない道を 僕に許された道を 覚めない夢の中 明かせない胸の中