眠れる前の呼吸なんて ちょっとだって 思い出せないまま ただ 淡い光が 差し込む窓際で 目を覚ます 曇ったガラス色の夏 湿った匂いの景色 知らないはずのドアを開けて 思い出した影を纏って ただ まだ荒い 呼吸を整えて 海を眺める 祈りを込め手を合わす 湿った記憶の在処 ああ、潮が髪を結うたびに 受け取った孤独の詩を 書き出して またあの頃の僕らを思い返す 海鳴りが聞こえた プールサイドで 惑う 息吹を宿す 言葉の隙間から 今日のために覚えてること 明日のために忘れること どれも全部私のもの どれも全部、私のもの 塩素の香りが 過ぎていった 夏が去った 限られたものの中で 何を覚え何を忘れよう 限られた時の中で 何を持ち何を手放そうか 限られた記憶の中で 何を選び何を並べよう 限られた形の中で 何を話し何を隠そうか ああ、潮が髪を結うたびに 受け取った孤独の詩を 書き出して またあの頃の僕らを思い返す 海鳴りが聞こえた プールサイドで 惑う 息吹を宿す 言葉の隙間から
