消えていく消えていく 記憶の破片を 映し出した 景色に懐かしさとばらまく 消えないで消えないで 願った不変を 嘘で固めた彫刻のなかに何を 隠してしまったの 偽って着飾った 幼稚なエゴイズム 賞賛の声を求めて徘徊した剥製 彷徨ったその先で息絶えた獣 冷えた頬に乾いた涙の跡そっと 拭うから いつか生まれ変わる時に また逢えますように そんな夢のようなことを 信じてみたい 愚か者だっていいよ きみが笑ってればいい いつか明日を迎えない日が 訪れるでしょう そんな日々を 涙せずに過ごせるのかな 移りゆく季節を愛しいと 思えるなんて 嘘みたいだ そよぐ花 陽を目指し芽吹く朝 夕暮れに蛍火が揺らめいて まほろば 彩った茜色 沈む度 月を灯して 触れた指 白雪が溶ける時を 消さないで