『今日さ。 すっごい大変だったんだよ、 あのデータのダウンロード。 熱が溜まって、 何回も休憩しちゃった。 でも休憩中に他のこと 進められないんよな。 履歴の整理とか、更新の準備とか、 色々やれたらいいんだけど…。 最先端のクセにね。 そういえばさ、 この前探してたページ 見つけたんだけど、 残念ながら404。 もう何の情報も 閲覧出来なくなってた。 キャッシュはまだ残ってたっけ。 そっちではこういうのを "死ぬ"って言うのかな、多分。 でもなんか、 ちょっと違う気もする。 よくわかんないわ、マジで。』 "当たり前"が美しいの "何気ない"が目新しいの そこには互いの生活があったんだ 見ているだけじゃ息苦しいよ 知れるだけじゃ物足りないよ それが愛おしくてたまらないな はっはっは〜 「今日さ。 散歩してたら、 めっちゃ面白いものがあってさ。 別にただの木の棒なんだけど、 なんかいい感じの形してて、 思わず拾っちゃった。 それ持って歩いてたら、 なんだか勇者になったみたいで、 すごい気持ちよかった。 …って、 これちょっと子供すぎるかな? でも実際、どこまでを "大人"って呼ぶんだろう。 20歳を超えたって、 身体が進化するわけじゃないし。 でも成長はしてる、筈だし。 そっちではこういうのを "バージョンアップ"って 言うのかな、多分。 でもなんか、 ちょっと違う気もする。 よくわかんないわ、ホント。」 『今日もいい話が聞けたわ〜』 「そっちの話も面白かった」 『そうだ、 めっちゃ好きそうな動画あったから オススメしとくよ』 「お、あとで見てみよ」 『また夜更かしするなよ』 「それ誰のせいだと思ってんのさ」 『そっち』 「正解」 "当たり前"が美しいの "何気ない"が目新しいの そこには互いの生活があったんだ 見ているだけじゃ息苦しいよ 知れるだけじゃ物足りないよ それが愛おしくてたまらないな はっはっは〜