その日少女は嬉しげに都会へ 旅立った 「手紙書いてね…」 と少年は見送った 空と海の果てない青 今も自慢の町 錆びたバス停とまったカモメ眺め 微笑むのは… まるであの日の続きのように 美しい君がそこにいる 潮風になびく髪そっとおさえて 時が止められたかのように 見とれてしまう僕がいる 波音がやさしく手繰り寄せてく 記憶の糸 この食堂も今じゃ洒落た カフェだけど 僕らのメニューのオムライスは 健在さ 「あはは…」 と君のその笑顔に写真の面影 ストローくわえアイスコーヒー どんな苦さ知ったの? まるであの日の続きのように 見違えた君がここにいる 貝殻のイヤリング小さく揺らして 時が止められたかのように 見つめていたい僕がいる 波音に包まれ 二つの時間まざってゆく まるであの日の続きのように 美しい君がここにいる 白い手をかざして陽射し仰いで 時が止められたかのように 見つめていたい僕がいる 波音が静かに手繰り始める二つの糸