君が生まれてから 俺が生まれてから この星が生まれてから もう40億年も経ってしまった この星では 春になれば音楽が生まれる 堅く冷えた地面から たくさんの言葉 この星では 夏になれば音楽が生まれる 小烏たちが集まり 光がそよぐ この星では 秋になれば音楽が生まれる 花を散らせ 命は枯れながら歌う この星では 冬になれば心が生まれる 新しく生まれる命が 音を奏でる 風よ音よ光よ 風よ音よ光よ 風よ音よ光よ 生まれたばかりの命に注げ 屑鉄だらけのビルに注げ 雲に隠された山に往げ 空を飛ぶ鳥たちに注げ 街を行くありふれた人々に注げ どうしようもなく腐り切ったやつらに注げ 俺の瞳に 君の瞳に注げ 俺の心に 君の心に往げ 俺の命に 君の命に注げ 犬が子供を生みました 森が静かに揺れています あの人がニッコリと笑いました 屋根の上に虹が出てるよ 風よ音よ光よ 風よ音よ光よ 風よ音よ光よ 教えてくれ 俺は何も知らずに生まれてきた 俺を必要とした何かがあったからなのか それとも単なる気まぐれか 俺は何のために生まれてきた 教えてくれ 俺が歩いた道程は どんな音色で歌を歌った 闇に消されたその歌は 俺がなくした道標 教えてくれ 俺の手を握るあの人は誰だ 俺の声を聞くあの人は誰だ 俺が抱きしめるあの人は誰だ 風よ音よ光よ 俺はいったい誰だ 教えてくれ 俺が死んだらすべてが無くなる 街も空も時も心も 俺が滅べばすべてが無くなる 風よ音よ光よ 俺は消え去るのみなのか Mother Mother Mother 水星には風がありますか さわやかに吹き抜ける風がありますか 金星には水がありますか のどを潤す水が流れていますか 火星には樹がありますか 緑の葉が揺れていますか 木星には命がありますか 無邪気に笑う小さな命がありますか 土星には心がありますか 抱きしめたくなる心がありますか この星には何がありますか 生まれては消えていく ただそれだけですか 俺が生まれてきたのは 君が生まれてきたのは 宇宙の心 俺が生まれないと 君が生まれないと 宇宙は宇宙であることを知ってもらえなかった なのにこの星の上では 今も戦いが続くよ なのにこの星の上では 血を流す人がいるよ なのにこの星の上では ミサイルが飛んでいるよ なのにこの星の上では 信じることすら難しい 風よ音よ光よ この星だけの心よ 生まれたばかりの命を照らせ 屑鉄だらけのビルを照らせ 雲に隠された山を照らせ 空を飛ぶ鳥たちを照らせ 街を行くありふれた人々を照らせ どうしようもなく腐り切ったやつらを照らせ 俺の瞳を 君の瞳を照らせ 俺の心を 君の心を照らせ 俺の命を 君の命を照らせ 今そこから新しく歌え