気付いたらもう嵐の中で 帰り道がわからなくなっていた 記憶の匂いばっかり詰めた 空っぽのカバンをぎゅっと抱えて <♪> 時を奪う雨と風の中で 見えなくなって 聞こえなくなってしまった 体だけが自動で働いて 泣きそうな胸を 必死でかばって 止まったら消えてしまいそうだから 痛みと合わせて 心も隠して 振り返ったら 吸い込まれそうだから 今を繰り返す臆病な爪と牙 ここにいるためだけに 命の全部が叫んでる 涙でできた思いが この呼吸を繋ぐ力になる いくつもなくなった後に 強く残った 一つ残った <♪> その声は流れ星のように 次々に耳に飛び込んでは光って 魚のように集まりだして 冷たかった胸に 陽だまりが出来た オーロラが広がっているって知った ふと足元の虫と目が合って笑った 自分のじゃない足音と会った 全てその声が見せてくれた 普通の触れ方を知らないから 戸惑っていたら触れてくれた手に どれだけ夜を潜り抜けても ずっと冷めないままの夏が脈を打つ 君がいるそれだけで命の全部が輝く 凍り付いた心に その鼓動が響き火を灯す わからないままでもそばに 君のそばに 一番近くに 空っぽのカバンは空っぽで 愛しい重さを増やしてく 重くなるたび怖くなった 潰さないように抱きしめた <♪> 掴むよ掴んでくれた手を 闇を切り裂け 臆病な爪と牙 ここにいるためだけに 命の全部が叫んでる ちゃんと守れるように 作られた体で 生まれたよ 涙超えた言葉が その鼓動から届き 勇気になる 君がいるそれだけで ああ まだ温かい いくつもなくなった後に 強く残った 一つ残った 離れない いつでも側に 僕の中に 一番近くに