錆び付いた紅茶の缶の上で見つけた 埃を被った「魔法の小箱」 時間の止まった屋根裏部屋でもう 一度 閉ざされたメロディが流れ出す あなたにもらった宝物 その帰りを待ちながら あなたの顔を思い浮かべて 何度もネジを回し続けた あなたの足音がこの胸を叩くまで その温かい手のひらに触れるまで 優しいメロディに 包まれたはずなのに 幸せな音色だったのに あの日も僕は聴いていた その帰りを待ち侘びて 何度もネジを回し続けた 何度も耳を押し当てたまま あなたの面影は奪われたはずなのに もう二度と戻らない夜を抱えて 魔法のメロディは鳴り 止んだはずなのに もう手離したはずなのに 小さな手に届かない場所に 置かれていた魔法のこの箱が 綺麗に鳴って 憶えていたって 叶えてくれやしないのに あなたの足音がこの胸を叩くまで その温かい手のひらに触れるまで 優しいメロディに 包まれたはずなのに 幸せな音色だったのに どうしてその箱を抉じ 開けてしまったの 思い出に還すことなんて出来ない 悲しいメロディは閉じ 込めたはずなのに 今はあなたに会いたい 今はあなたに会いたい・・・