腕をすり抜けてく 深紅の薔薇 ココロに 食い込んだ 棘 残して 思い詰めた 熱い視線 振り切れるほど 初心(うぶ)じゃない 許されぬ愛と 知っていても ゲームと割り切れるのなら やさしい嘘で 騙し通してくれよ このままずっと 君を見つめていたい この胸が 張り裂けるほど いとおしいけれど 求めるほどに 遠ざかってく明日を 手に入れるために 今 二人どうすればいい もがくことも出来ず お手上げだよ 今にも萎れそうな 瀕死の薔薇 唇が震えた 「連れ去って…」と あいつの腕 抱かれながら 濡れた瞳で 俺を見る 飢える魂が砕けそうさ 耳元で囁く声が 俺をなじるのさ「意気地がないのね」と このまま君を 壊してしまいたい 抱き合うのに 理由なんて 要らないだろう 邪魔なモラルを 剥ぎ取って 君とまた 裸になれるなら 傷ついてもかまわない ああ 馬鹿げた夢と 笑ってくれ このままずっと 君を見つめていたい この胸が 張り裂けるほど いとおしい…だけど 君の笑顔を 絶やしたくはないから 心にまとわり付く 棘を引きちぎるのさ 無様な俺の影 虚像の中