このナイフを握ったら 赤い糸をちぎれるかしら そしたらあなたの方を 私とだけ結べるかしら 振り向いたのは 他の子の為 砕ける笑顔は悪人のよう 泡のように 弾けて消えた ほんの一度 交わす視線 それだけで死んでしまいそう あなたが好きなのは誰でしょう あなたが憎むのはどんな人でしょう 茜の胸と緋色の頬 触るのはいつでしょう ありふれた男ならば 雨が降れば忘れてしまう 脳内を舐めるほどの あなたとなら到底無理だわ 目を閉じたのは 他の子の為 愛する素振りは悪人のよう 同じ世界で 同じ時間を 生きることが あなたの罪 受けるべき罰はないけど その記憶の縁 こびりついて 擦っても消えない 痣になれたら どんなに幸せなことでしょう 夢のまた夢だけど あなたを好きなのは誰でしょう あなたが好きなのは どんな奴でしょう 茜の色に染まるナイフ 握るその前に… 心の隅っこ 座り込んで 寝ても覚めても 傍に居れたのなら 茜の胸と緋色の頬 柔くほどけていくの あなたに溶ける為に