なくなりそうな、春爛漫なこの桜に、 なぜ泣くの? なぜ、泣くの? ただ、なんとなく、ね。 なくなりそうな、あの純真無垢な時代に、 なぜ泣くの? なぜ、泣くの? この熱、ももとせ。 泣くな、このさだめ。行こう。もう陽が昇り。 まだ、風光明媚な眺め、見よう。陽が沈む。 若い理想や夢、散々な粉、かけらに。 まだ咲くぞ。まだ、咲くぞ。 この樹、ももとせ。 泣くな、この別れ。行こう。もう陽が昇り。 まだ、当分、そっちにゃ行けねぇだろ? 陽が沈む。 だから、泣くな。ただ、笑え。行こう。もう陽が昇り。 まだ止むな、この流れ。行こう。もう陽が滲み。 まだ泣くな、まだ、泣くな。 この長い環の上。 また泣くわ。また、泣くわ。 この長い環の果て。 行こう、陽が昇る。