雲を追うように 示す風見鶏は でこぼこ道 案内している きっと知っていた 岬の向こうには 踏み出してもいい もう時が来たのと 駆け上がる 息は空 鈍色を飛ばして 鮮やかな景色にも 今は君しか見えない 波の音に生まれた風 背中を 押してゆく 君のもとへ 君のもとへ 海の香りも 春を纏っていく 時が経つことを 忘れないように キラキラと沈みゆく日の光はなぜか いつもより美しく見える今が 愛おしい 波の音も風の声も 通り過ぎ 聴きたいよ 君の側で 君の声を 明日に託せない程 詰まらせた想いで 出口はこの瞬間 開いている ゆっくりと火照るような心は 一言を背負いながら 向かうよ 波の音に生まれた風の中僕は 今すぐに 君のもとへ 君のもとへ やっと見つけた 言葉を送るよ