朧(おぼろ)げに浮かぶ月は ただ儚(はかな)く 触れる手の温もりさえ 泡沫(うたかた)のよう いつしか芽生(めば)えた 小さな蕾(つぼみ)が やがて薄紅を纏(まと)うように 現世(うつしよ)の全てに 永遠はなくても 運命(さだめ)のまにまに ひとひら 舞う 花びらに 愛しい想いを込めて ずっと ずっと いつまでも 続くように願う 優しく 吹く 春風は まるで永遠のようで ひらりひらり 空高く 舞い上がる桜 舞い上がる桜 静けさが包む夜に 影を並べ 交わし合う言の葉だけ 木霊(こだま)させて ふたりで紡いだ愛しい月日も いつか追憶に溶けるけれど 現世(うつしよ)の出逢いが 必然であるなら 運命のまにまに ひとつぶ 落ち 水面(みなも)へと 想いの欠片が混ざり きらりきらり とめどなく 涙が溢れる 優しい その 眼差しは まるで永遠のようで そっとそっと 奥深く 満ちてゆく心 満ちてゆく心 ひとひら 舞う 花びらに 愛しい想いを込めて ずっと ずっと いつまでも 続くように願う 優しく 吹く 春風は まるで永遠のようで ひらりひらり 空高く 舞い上がる桜 舞い上がる桜 もしも夢ならば いつまでも 醒めないで このまま