春の風 目蓋を撫でる 途で破れた 櫻 餞はなむけの日 どこか 今も期待していたね 胸の黄昏に問いかけた 赤い思い 重ね合えたなら どうか消えないでと 完全にひとりなら 人とゆう 文字は成り立たず 春の風 目蓋を撫でる 途で破れた 櫻 餞はなむけの日さ 白い影 幾重に煙る 見上げた月に 君を 想うばかり 何を信じ 生きているのかと 自問自答してみるけれど うまく 口に 出せない言葉と 窓に映る蒼さ 一番になりたくて しがみ付く カラセミのようで 夜の街 競り合う心 負け犬の遠吠えがこだましていた なにもかもわからなくても 与えられない 僕を見捨てないで 嗚呼 抑えきれず 涙溢れて 何故か笑えた 素直な自分 響きだした 幾つかの鼓動を 掴む 先に 君を 櫻咲け 二度はないから 誰もが土に還る 今を閉ざすな 春の風 目蓋を撫でる 途で破れた 櫻 餞はなむけの日さ 白い影 幾重に煙る 見上げた月に 君を想うばかり 嗚呼