透明なまま 肯定されたかったんだ 伸ばせない手も 進めない脚も 意味があるのだと 憧憬じみた羨望は隠してきた どんな思いも やがては人を傷つけるから 信号はとっくに赤に変わってた 鳴らされるクラクション そういえば死んだら どこの誰が泣くのだろう ちゃんと笑ったら 居場所はできますか うまく答えれば認められますか なんて言葉がこぼれてしまう私は きっと手遅れでしかないのでしょう 「どうせいつか終わりが 来る」ってみんな言うけど それが明日や あさってだとは 想像しないよな 独房のように仕切られた 日常に浮かぶ 小さな窓を通して眺める 手に入らないもの 信仰も愛も数字に置き換わる ことに慣れてしまうように ひび割れた私の心も埋もれていく ちゃんと飾ったら 居場所はできますか 半端な才能じゃ 価値はないんですか なんて言葉で 許されたがるだけの 私を消せる魔法があれば 今日を明日に繋ぐだけの命 たぶん私は時間の通り道 その時が来るまで ああ ただの暇つぶし 全てが遠い場所からこっちを見てる 屋上のふちから投げ出した脚が 空中を蹴って死の裾を何度も揺らす こんな小さくくだらない世界ごと 急に踏み潰せそうな 気がしてきた 消えたいままでも 生きていけますか 抱えた不安は土に還るんでしょうか 引き延ばされていく テープみたいな今を 諦めながら見つめていくんでしょう ここにいるだけの私のこと