突然飛び込んできた報せに瞠目した 心臓が激しく鼓動して動けなくなる たった2つの文字が僕の時を歪ませ 結末は残酷なのに君は笑っていた タイムラインに流れる言葉と 君の写真 数分後には別の話題で笑い怒り 画面の中の人達は「何故」 と交わし合い どのチャンネルもそればかり 電源を落とした 分かるわけないでしょ 疑問を重ねたって 本当の答えは 持っていってしまったのだから 透明で綺麗なことしか知らない世間 笑顔しか見た事なかった僕たち 傷だらけの姿を必死に隠して 与えてくれるばかりで 与えられなかった 投稿者のいない溢れるコメント欄 届くはずがないのに何の意味がある 大小様々な雨が降り続く中 耐えながらずっと戦っていた 支配された自分を取り戻す為 飲み込まれない様に抗っていた 何故助けなかった 何故通り過ごした 後悔するな 泣くな いつも通り笑えよ 所詮は他人事 その度限りの悲しみ 今どんなお気持ちですかとマスコミ 飯の種として扱うこの無情な社会に 激しく苛立ち 迷子の心を握り潰した そしてまた誰かが同じ末路を辿る その衝動を止める術は それを断ち切るものは 朝が来る度ニセモノを演じて 蹲るホンモノはもう嫌だと彼を 止める 遂に君と彼は壊れてしまい 二度と明けない夜へ 自ら 永久に 命は奇跡で命は尊くて簡単だ 一瞬の悲しみだけでまた朝が来る 人一人が 消えたというのに 何故生きていられる 本当に生きたかった 人はもうこの世にいない 思いを伝えず去ってしまった君を 手放した僕への罰は この罪を背負いながら生き続けて 行くことだ