腐敗した掌 焼失した居場所 心の痛みさえ 不要物と焼却出来たら 弱さを束ねて 重ねて けれど拙いまま浮雲 毒味を躊躇って私はまた独り 摘んだ朱殷の華 愛しいから 想うのはただあなた 失う恐怖さ知ってるから これ以上踏み込めない 私以外の誰かを愛して 枯れ果てた野原に ぽつり落ちた涙 目に見えぬ傷さえ 治療薬で消滅できたら 弱みを隠蔽して 誤魔化す けれど いつの日かボロが出る 掌返して見つめる彼等に刺される 摘んだ朱殷の華 愛しいから 想うのはただあなた これで終わりにするから 最後の愛を 炎の様に尽きさせて 不幸を齎すなんて 誤解された妖艶な華 死んだ地獄の華 供える墓 ありがとうただ言おう 居なくなれば皆同じ場所へ還る 紡がれた生命絶やさぬ様に 摘んだ朱殷の華 愛しいから 想うのはただあなた 失う恐怖さ知ってるから これ以上踏み込めない 私以外の誰かを愛して 朱殷の華 愛しいから 朱殷の華 愛しいから 私以外の誰かを愛して 哀しげに咲いたマンジュシャゲ