錆び付いた空の肌 ライターの火を当てたり 自暴自棄な真似事をしてみたり まるで蜃気楼の街を借り物の姿で 躱しながら君の元へ向かった 何も知らぬ素振りで 肩にもたれた君の 胸に宿した確かな熱に触れた 夜のはじまり 指を絡ませ囁く言葉 疑いを掠めたまなざし はぐれた君は僕の名前を 繰り返し呼ぶしか出来ずにいた 逆さまになった言葉 追いつめた窓際で 視線の奥をしばらく探ってみる どうせまた見失うから治さない こぼれた秘密濡れた首筋 哀しみが映り込む瞳 君が迷わせ僕が踊らす その肌を鮮やかに染めて 指を絡ませ囁く言葉 疑いを掠めたまなざし はぐれた君は僕の名前を 繰り返し呼ぶしか出来ずにいた 約束など交わせずに 朝焼けに目を伏せた