絡め取ったその指先で 形どった秋の調べ まだ揺れている夢うつつ 離してくれぬ木槿の過去 枯らしきった涙の色 透明で美しくて はぐれた両の手を憂う 嫋たおやかに緩み、騙す顔 夢の時がやがて終わると 金木犀の香りでは 思い出に蓋は出来ずに 帰る場所をなくしたわ 零れ落ちた十三夜の恋 移ろっても恨みましょう 心と体がはぐれて 痛いの 痛いの 返してほしい 名前も知らぬ誰のこと 夜明けまで恨みましょう いたずらにふとはしゃぐ顔 謀たばかるあなたが離れない 重ねあった日の夕立に求めあった 理由を探す 泣きじゃくったような撫子と緩やか に顔を出す夜と 虚ろ微かな月明かりが走り去った 幸を照らす 行き場のない感情の帳 身が枯れるまで許さないわ 剥がれ落ちた十三夜の恋 呪うように愛しましょう 盲目のまま踊らせて 冷たい 冷たい 宵の空で 隣で笑う今日とともに 罪深く染まりましょう 朝になれば消えてしまう幻 それでも構わない 桔梗が咲き乱れた道で ちんとんしゃんと音がして 夢の時が始まれば 帰る場所はいらないわ 零れ落ちた十三夜の恋 移ろっても恨みましょう 心と体がはぐれて 痛いの 痛いの 返してほしい 名前も知らぬ誰のこと 夜明けまで恨みましょう いたずらにふとはしゃぐ顔 謀るあなたが離れない 謀るあなたが恨めしい