さっきまでの雨が嘘みたいに 立てかけた傘がもう乾いてる でも君は泣いたまま 六月の空は気まぐれで あじさいの花びらが滴を落とす まだ君は泣いたまま 「それ」は誰のせいでもなくて 二人近づけるための「雨」なのに 少しだけ開けた窓の外 潮風はなつかしい記憶のにおい その先は見えなくて 「それ」は誰のせいでもなくて 二人近づけるための「夜」なのに 雨が告げる June の最初 夜が告げる二人の最後 距離を埋める言葉 探せないままに うつろう月日の中 そう全部 途切れたフォトグラフ 「それ」は誰のせいでもなくて 二人近づけるための… 「それ」は誰のせいでもなくて 二人近づけるための 「雨」なのに… 「夜」なのに… 「二人」だったのに… あの時の青い傘が 少し色あせて見える