疲れ果てた街を抜けて 小粋にワルツでも踊ろうよ 濡れた茶色の髪に映る 月はとても悲しくて 何も言わずに 隣に居座っていたいの 右手の人差し指 マルボロの匂いを嗅いで 背徳の中で 絡み合い雄叫び上げたい 鳴り響く苺のように 細部まで私を 見届けよ地獄まで 愛しているならば 誰も居ない路地に向けて 遠く聞こえるボサノバが 黄金色の空気をよそに 陽炎が踊る 人は他人(ひと)と比べながら 悪事を見る目を瞑って 気づいた時には誰もが 偽り糾う者さ 行く果ては御一緒に 三途の桟橋で 黄昏を眺める 嘆き合い奮い立たせたい 聳え立つ衿の様に 最期まで私の 身を隠し通しなさい 来世まで私を 見届けよ奈落から 恋しているならば