<♪> 七つの海から帰る男たちで にぎわう港にまた来ていた 今日もあの人の噂ひとつも 耳にすることもない 船乗りには恋するなと 昔パパが私に言ったわ アルファマではよくある話さ "忘れなよ"と海鳥が笑う だけどあの人は 初めての男(ひと)よ 思い出にはまだできない <♪> あの白い船にきざまれた 文字は私の知らない国の言葉 最後の手紙は一年も前 今頃どこの港 石だたみをかけおりても 抱きとめる腕が違う "愛してる"とおんなじ言葉を 言ってくれるその声が違う 波頭を超えてくる 風のつぶやきは 呼びなれたあなたの名前